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2022.11.09

ポーランド視察ツアー報告

2022年10月23日から28日にかけて、日本の畜産輸入業者向けの視察ツアーをポーランドで実施しました。今回の視察には、松田産業株式会社より荒木亮アシスタントマネージャー、マルハニチロ株式会社食肉販売部より郷野凌哉氏、ヒョウチク株式会社営業部より磯田直輝課長、野村貿易株式会社を代表して大村領雅氏、豊通食料株式会社で畜産グループリーダーを務める松本純氏が参加されました。香港から招かれていた女性は、新型コロナウイルスの検査で陽性が確認されたことを受け、視察に参加することができませんでした。

日本からの視察団の一行は、ポーランドで牛肉生産加工施設を見学し、国立農業支援センター、ポーランド投資貿易庁、獣医監督庁、農業・農村開発省といった公的機関や貿易振興機関、さらにはポーランド食肉産業生産業者・雇用者連合(UPEMI)など食肉業界の代表者と会談することができました。

初日には、歓迎の夕食会の席で、UPEMIの代表者が、ツアー日程の説明をしました。参加者は日本語通訳二名を介して、ポーランドとEUにおける牛肉業界の現状について、理解を深めることができました。

翌日、モシチブロディ社(Mościbrody)を訪れた視察団一行は、屠畜・加工施設を見学し、同社による行き届いた管理運営を確認することができました。

つづいて、ポーランド西部のヴィエルコポルスカ県へ移動して、一行はビエルナツキ社(Biernacki)の食肉加工施設を2件訪れ、同社の沿革や培った経験について説明を受けてから、加工施設内を案内されました。 生産工程を見学しながら、一行はEUの基準が実際にどのように守られているのか知ることができました。これに加え、生産された牛肉を自ら味わい、そして養牛農家を見学する機会も設けられました。

輸入業者一行は、食肉専門店も2件見学しました。訪問先となった、ワルシャワのBefsztyk 店およびモシチブロディ社直営店では、店舗と売り場の紹介に加え、販売製品、包装、販売手法についての説明を受けました。

視察ツアーの締めくくりに、日本の輸入業者一行は、各種関係機関を訪問しました。ポーランド投資貿易庁では、企業に対する支援制度やポーランドの輸出競争力などについて説明を受けました。農業・農村開発省では、リシャルド・バルトシク副大臣、国立農業支援センター輸出支援部アドリアン・グゥオヴァツキ副部長、ならびに獣医監督庁パヴェウ・マイヤー副長官により、牛肉生産の状況、EUで守られている基準、ポーランドからの牛肉輸出について説明を受けました。

日本の食肉業界関係者を招いた今回の視察ツアーは、経験を共有し情報を交換しつつ、長期的な取引関係を構築するだけでなく、EUと日本の今後の提携についてさらなる可能性を見出す絶好の機会となりました。