EU産牛肉のアジア輸出に向けた具体的な協議を促すべく、2023年10月22日から27日にかけて、日本と香港の輸入業者7名をポーランド視察ツアーに招待しました。
初日は、農業・農村開発省を訪問し、国立農業支援センターとポーランド獣医監督局の代表も列席する中、輸出統計とともにEU産牛肉の日本と香港への輸入に際しての支援や手続きについての説明を受けました。
視察団は、日本と香港へ牛肉を輸出している食肉加工施設3軒として、ザチク社のデンビツァ工場とワボヴァ工場、フードサービス社のラヴァ・マゾヴィエツカ工場を訪問し、両社ならびにポーランド食肉産業生産業者・雇用者連合(UPEMI)の代表から、EUにおける牛肉生産について詳しい説明を受けました。EUとアジアの食肉業界の情勢についての意見交換を踏まえ、取引促進に向けた議論も進められました。ワルシャワでは牛肉を扱う小売店舗も見学し、ポーランド消費者の好みなども学びました。
このような視察ツアーは、日本と香港を代表する重要な輸入業者に、EUの生産基準を説明する貴重な機会です。ポーランドは今や、日本の牛肉輸入先として6位まで台頭しており、輸出をさらに伸ばす力を持っています。一方、香港は一人当たりの肉消費量が年間202 kgと世界一高く、そのうち牛肉の消費量は22 kgとEU平均14 kgを大きく上回っています。これらの統計は、日本と香港の輸入業者と直に取引関係を構築することがいかに重要かを物語っています。このように、UPEMIのヴィエスワフ・ルジャンスキ理事長は締めくくりました。
今回の視察ツアーは、EU産牛肉のアジア向け輸出促進キャンペーンの一環で、UPEMIにより主催されました。本キャンペーンは、EUとアジアの取引関係を強化し、EU産牛肉を振興し、その厳格な生産基準について理解を広めることを目的として、2年にわたり展開されています。