日本の農家では、主に在来種である和牛が飼養されています。飼養頭数では、その次に交雑種、そしてホルスタイン・フリーシアンが続きます。
日本は牛肉の自給率が低く、2024年の需要量が約120万トンであったのに対し、国内生産量は約50万5千トンにとどまり、牛肉とその加工品を約73万トン輸入しました。1
ヨーロッパからの輸出
日本は、月齢30以下の牛の肉と内臓を、ほとんどのEU加盟国から輸入することを認めています。2019年2月に日EU経済連携協定が発効したものの、これら製品の輸出は、欧州各国と日本の保健当局が二国間で取り決めた条件と文書手続きにしたがう必要があります。
日本向けに牛肉を輸出する業者は、いわゆる輸出証明プログラム(英:Export Verification Programme – EVP)の要件を満たす必要があります。
関税
日EU経済連携協定の締結後、次の関税率が適用されています:
表1. EU加盟国に適用される関税率
*協定発効から15年後にあたる2034年
| 品目コード(CN) | 0202 |
| 国定税率 | 38.5% |
| 実効税率 | 21,7% |
| 目標税率* | 9% |
輸出量
EUは、日本と地理的に離れているため、生鮮牛肉(CN 0201)を輸出しない代わりに、主に冷凍牛肉(CN 0202)と牛内臓肉を主に輸出しています。2020年から2024年にかけてのEU諸国からの輸出量をキログラム単位で示します。
EU加盟国の中で、冷凍牛肉の日本向け輸出が圧倒的に多いのは、ポーランドです。その輸出量はEU全体の70%を超えています。
表2. EU加盟国別の牛肉輸出量(CN 0202)2
| 国 | 2020 年 | 2021 年 | 2022 年 | 2023 年 | 2024 年 |
|---|---|---|---|---|---|
| オーストリア | 89,856 | 194,968 | 143,501 | 0,100 | 0,326 |
| クロアチア | – | 18,930 | – | – | |
| デンマーク | 48,420 | 9,314 | 0,751 | 0,144 | |
| フランス | 13,200 | 46,318 | 93,999 | 11,681 | 56,566 |
| アイルランド | 3,230,999 | 2,573,710 | 2,225,030 | 1,061,575 | 1,661,222 |
| イタリア | 31,306 | 146,898 | 99,952 | 13,784 | 80,191 |
| リトアニア | – | – | 22,278 | – | |
| オランダ | 34,489 | 82,369 | 96,081 | 76,079 | 46,000 |
| ポーランド | 3,362,523 | 9,243,990 | 7,205,129 | 3,019,336 | 2,684,336 |
| ポルトガル | – | – | 0,160 | 0,011 | |
| スペイン | 22,254 | 584,004 | 924,256 | 352,211 | 568,822 |
| 合計 | 6,833,047 | 12,900,501 | 10,811,137 | 4,534,921 | 5,097,526 |


