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ヨーロッパの生産業者は、丹精込めた品質の高い牛肉を多く輸出しています。その技と誇りは、数字にも裏付けられています。EU統計局によれば、2021年にEUからの牛肉輸出量は約百万トン、輸出高は1,000万ユーロにのぼりました。

EUは米国とブラジルに次ぐ、世界第3位の牛肉生産地域です。その生産量は、世界で約13%を占め、中国、インド、アルゼンチンなどがそれに続いています1

ヨーロッパは、味わい豊かな上質の牛肉を生産しています。これを守るため、EUでの養牛には厳格な基準が設けられ、肉の味を引き出すために熟成の伝統が活かされています。各工程において、肉の旨味と肉汁の豊かさ、噛み応えを最大限に引き出すべく、万全な生産体制を整備することで品質が確保されています。

EUでは、SEUROPと呼ばれる共通区分で肉を格付けしています。牛肉は、公認鑑定士が肉づき等を外観検査して格付けされます。対象となるのは重量300 kgを超える枝肉です。等級AからEは、性別も含めた牛の種類を示しています。肉づきはSEUROPの文字で格付けされ、「S」は肉づきが特に良いこと、「P」は良くないことを示します。脂肪付着は数字の1から5で格付けされ、「1」は脂肪付着が少ないこと、「5」が非常に多いことを示しています。また肉づきと脂肪付着は「+」、「符号なし」、「-」でさらに細かく格付けされます。たとえば、「EE1+」は若雌牛の枝肉で、肉づきがよく、脂肪付着が少ない区分の中でも若干多めの等級であることを示しています。これにより、各生産工程において、肉の品質を確認することが可能になります2